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2009年1月 1日 (木)

歎異抄 唯円

[五]

親鸞は、父母の孝養のためとて、一辺にても
念仏もうしたること、いまださふらはず。そ
のゆへは、一切の有情はみなもて世世生生の
父母兄弟なり。いづれもいづれも、この順次
に仏になりてたすけさふらふべきなり。わが
ちからにてはげむ善にてもさふらはばこそ、
念仏を廻向して父母をもたすけさふらはめ。
ただ自力をすてて、いそぎ浄土のさとりをひ
らきなば、六道、四生のあひだ、いづれの事
苦にしづめりとも、神通方便をもて、まづ有
縁を度すべきなりと、云々。

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