日本再生の条件 有権者の積極的な”政治参加”が変革への道
潮 2009 2 600号記念特別企画
日本再生の条件
有権者の積極的な”政治参加”が変革への道
飯尾潤 政治学者 法学博士
東大大学院法学政治学科博士課程修了
困ったところは直し、いいところを伸ばし
ていく。この当たり前のところから出発す
ることが必要。
日本の政治はだめだと言い過ぎている
いま起きている問題の核心とは何だろうか
バブル崩壊後の90年代から2000年代
の初めにかけてデフレを経験し、その後
に景気が回復、そしていま再び格差問題が
出てきているのが現状であろう。その間
一貫して進行してきた最大の問題が少子
高齢化であった。
政治家も有権者も考えていることがらが
ちぐはぐで、民主主義の重要な要件である
「最後の一手」が欠けているからである。
政治に欠けている「最後の一手」
最後の一手とはまず民主主義というのは
「実験」だということが理解されることで
ある。
先進国ほど「民衆主義の実験」が必要で
あるにもかかわらず、ある意味、政治家
も有権者もそこから逃げている。
つまりモデルがないのだから実験が必要
が必要になる。
最後の一手とはもうひとつ。「有権者の
政治参加」である。いまのところ、目の前の
困っている人を助けるのがボランティアだ
という認識にとどまっていて、そもそもその
原因を取り除くための政治を変よう、社会
をよくしていこうというところまで至って
いない。それがないと政治は損得勘定ば
かりになってしまうものである。
「建前の世界」に一度戻す必要がある
「政治というのは”あるべき姿でないとい
けない”と思い返すことが日本の政治を
再生させるきっかけの一つになると思う
優秀なリーダーというのは、本人の資質
は当然として、それを支持する人たちがい
て初めて生まれるものである。レーダー
シップはフォロアーシップによって支えら
れるもであり、ファロアーシップなしに生
まれるリーダーなどいない。
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