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2009年11月 6日 (金)

Today's Close Up NHK No,2812 壁崩壊20年 欧州の光と影

クローズアップ現代 国谷裕子

壁崩壊20年 欧州の光と影

トイツの首都ベルルリンを東西に分割していたベルリンの壁、東西冷戦の象徴でした。
1989年11月9日突然壁が崩壊、その勢いは加速し東西ドイツの統一が実現します。

先週壁の崩壊20年を記念する式典が開かれ冷戦を終結させた東西両陣営の首脳が顔を揃えました。

ドイツ コール元首相 ドイツ統一は私たちの誇りです

壁の崩壊で移動が自由になり、ヨーロッパは拡大しました。社会主義の元で停滞していた東ヨーロッパに西側の資本や技術がいっきに流れ込みグローバル化する経済の中に組み込まれたのです。

一方経済力の格差も明らかになり、ヨーロッパの人々の間に溝が作られ様としています。

統一と言えば聞こえはいいが 本当の統一はまだよ

熱気に包まれた大変革から20年、壁の崩壊がヨーロッパに齎した光と影に迫ります。

壁崩壊20年 欧州の光と影

今晩はクローズアップ現代です。冷戦の終結、社会主義体制の終焉という治世体制の大変動と言うべき象徴となっているのが、言わば20年前のベルリンの壁崩壊です。東西の対立が無くなった事で東ヨーロッパ各国は民主化し、資本主義経済へと大変革しました。一方西側各国の間で加速したのがヨーロッパ各国の統合への流れです。単一市場の中で人、物、金が自由に動き単一通貨”ユーロ”が導入され、そして民主化した東ヨーロッパ各国はつぎつぎとEUヨーロッパ連合への加盟を果たします。国境の無い市場、グローバル化への流れを言わば先取りしたヨーロッパ統合への動き、豊かな西側企業による企業買収が活発に行われ、賃金の安い東ヨーロッパに生産拠点を作る動きも加速しました。その結果2000年以降EUに加盟した東ヨーロッパ諸国のGDP国内総生産は2倍以上に増加したのです。社会体制の違いという深い壁が無くなり市場経済、グローバル化の恩恵を受けて西側も東側も相互に繁栄する構造が生まれていたかに見えたヨーロッパ、今回の経済危機で急ブレーキがかかりこの構図の脆弱さ、統合への道のりがまだまだ遠い現実を浮き彫りにしたのです。

以下省略

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