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2010年2月13日 (土)

「10年後の日本」復活のシナリオ 米軍基地が消えてなくなる日

文藝春秋 2010 二月特別号

特別企画「10年後の日本」復活のシナリオ 

米軍基地が消えてなくなる日 石破茂 衆議院議員 元防衛長官

鳩山首相は日米同盟の重みを考えるべきではないのか。肝に銘じておくべきことは、米国は国益にかなうからこそ、日本に基地を置いていることです。つまり、日本が思い遣り予算をやっていても、居てくださいと懇願しても、米国の国益にならず、あるいは代替手段があると判断した途端に米軍は撤退してしまう。米軍が日本からいなくなったとき、むしろ困るには日本の方ではないでしょうか。米軍が全面撤退すると、まず米国の核抑止力は、相当その信頼性を失います。北朝鮮が核開発をやめず、ミサイル発射実験を繰り返している。そんな時、日本は米国の「核の傘」を手放すことになるのです。日本の周囲にはロシア、中国などいくつもの核保有国があります。

日本の自衛隊には米海兵隊のように現場に急行して、迅速な軍事行動をとる能力は備わっていません。このように米軍が日本から撤退してしまえば、日本は核抑止力、MDシステム、海兵隊を失い、自国や極東地域で想定されている有事に的確に対応が出来ない国になってしまします。

基地問題を進展させる最善策は日本がこれまでの沖縄の基地の縮小や返還を望むならば、もっとも効果的な政策は集団的自衛権の行使を認める事です。

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