辺境ゆえの分裂病政治 日本は「普通の国」にはなれません
中央公論 2010 3 MARCH 特集 1億総不信社会
辺境ゆえの分裂病政治 日本は「ふつうの国」にはなれません
内田樹 神戸女子学院教授
# 解決策なんてありません
それはメディアの当事者たちが自分たちの発している言葉の力を信じていないからじゃないかと思います。
「国民の間に政治不信が拡がっている」というのは、事実でしょう。でも、それを指摘するのと同時に「どうやって政治にたいする信頼を回復するか」について具体的な提言をしないと、メディアは責任を果たしたことにはならない。
沖縄基地問題は「当事者全員が同じ程度に不満足な解決」にある。
知っているけれど、それは提言しない。
# 足元にあるゴミを拾う
国際関係にある用語法では危機を「リスク」と「デンジャー」の2種類に分けています。
「リスク」はマネージしたり、ヘッジできる危機
何が足りいか、どうすればいいのか、何が足りない事が問題かはっきりしている「困った
事態」がリスクです。
一方「デンジャー」はどうしていいかわからない危機です。
今足元にあるゴミを拾う。足元のゴミを一つ拾えば、とりあえずゴミの下に隠れていた床の状況について「床が抜けていない」とか「バナナの皮がない」という確認ができます。
不確定要素が一つだけ減る。
# すべては”自分が蒔いた種”から
# 新55年体制は到来するか
日本はそんなふうにして明治維新以来150年間ずっと、内的目的と外的目的とに分裂してきた。どちらかに針の振り切れないように分裂しつつ均衡するというかたちでなんとか国民統合を果たしてきた。
# 小泉純一郎の「政治的成功」
# 中国ともう一度戦争がしたい
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