庶民の視点からアジアをとらえた功績
潮 2010 July 7 {うしお}
庶民の視点からアジアをとらえた功績
野村 進 のむら・すすむ
ノンフィックションライター・拓殖大学国際学部教授
「潮」の価値はさらに高まっている。「潮」の仕事
でたいへん思い出深いのは、1994年11月号
から95年10月号まで連載した「メディアのつくら
方」という記事である。
新聞・テレビ・映画などさまざまなメディアの裏側
を取材して歩いた。その過程で私は、田原総一郎
氏・筑紫哲也氏・辺見庸氏といった先輩ジャーナ
リストかちから話を聞く機会を得た。
思えば私は学生時代から「潮」を愛読してきた。
本田靖春・竹中労・平岡生明といったきら星の
如きライターたちが、50枚、100枚といった
重量感のあるノンフクッションを執筆していたか
らだ。
また、「潮」が1960~70年代といる早い時期
から「アジア」に目を向けていたことも印象的
だった。太平洋戦争中に日本軍が中国大陸
で行った戦争犯罪を取り上げるなど、中国に
関する力に入った特集をしていたのもよく
覚えている。当時は反米・反戦の視点から
ベトナム戦争に反対する人はたくさんいた。
だからといってベトンナムとかアジアそのもの
に興味をもる人はおとんどいなかった。
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