「超」増税時代を生きる 「枠組み」無き消費税は必ず失敗する
中央公論 2010 8 特集「超」増税時代を生きる
「枠組み」無き消費税増税は必ず失敗する
竹中平蔵 慶応義塾大学教授
# 民主党は何も変っていない
「枠組み無きバラマキ」から「枠組み無き増税」に
変ったという事だ。とにかく共通していることは
「枠組み」が無いということだ。
# 2013年前後が正念場
2つのことを実行すればよい
1つは納税者番号を導入すること
もう一つは子ども手当てをやめること
つまり2015年後で年金負担が
2025年後で医療費負担が一気に財政に
のしかかる。
さらに2013年前後には、日本の公的部門の借金が、
日本の家計の純資産総額1100兆円を超えるという
ことも忘れられない。
つまり、日本政府は家計の資産という裏づけのない
借金を債務される時代に入る。国際市場における
日本国債や円の価値が大きく揺らぐ可能性は否定
できない。
# 大きな政府か非常に大きな政府か
今や「大きな政府か、小さな政府か」という議論は
ナンセンスである。
# デスレ脱出は日銀の仕事
# ユーロは最悪の事態にはならない
まず抑えておきたいのは、ユーロが純粋に経済
論理のもとに構築された通貨ではないということだ
この通貨はヨーロッパ独自の歴史観、価値観を根底
に持ちながら「ヨーロッパを一つにする」ために作らな
けえばならいといった理念で作られた。だから経済
理論の観点から見るとあきらかに無理がる。
とにかく制度として不完全なにだ。
# 集団主義こそがが当の問題
今回に選挙でどこが勝とうが、5年後、10年後には
日本の経済と財政が危機を迎えることに変りはない。
たけなか・へいぞう 1951年和歌山県生まれ
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