特別企画 安保と青春 されとわれらが1960年
文藝春秋 12月号 特別企画 安保と青春
されどわれらが1960年
橋幸夫 はし・ゆきお 歌手
「潮来笠」いい17歳を悪い17歳
「潮来笠」で鮮烈にデビューした橋幸夫さん。フランク永井・マヒマスターズそてまで30歳前後の歌手が中心だった歌謡界に突如現れた17歳はあっという間に人気をさらう。
高校生だった僕も、日々のニュースで「日米安保」という言葉は耳にしていましが、デモ隊を見るのは始めて。「これからの日本はどうなるんだろう」という思いがうまれたことを覚えています。
当時の日本の歌謡界は、まさに絶頂期を迎えていました。ビクター、コロンビヤ、東芝、キングなどのレコー会社が作詞家、作曲家から歌手、バンドまで専属で抱え、多くのスター歌手たちが、日本中を巡業して1日に何回も、僕もステージに上がっていました。
その日は僕のマネージャー代わりだった姉と相談して、初のテレビ出演に何か派手なものををと白いパンツと赤いブレザーを着ていたのですが、17歳の新人に。大先輩のフランクさんの「17が若いな、今日はなんだブレザーが赤いな」。この言葉はきつかった。
そんな時に浅沼稲次郎に刺殺事件が起きて、犯人の山口二矢も僕も、奇しくも同じ17歳。「いい17歳、悪い17歳」という見出しで。週刊誌に一緒に取り上げられたこともあり、強く印象に残っています。
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